↑いつまで続けるこのカウント(笑)。それはさておき。
 本日2月25日お昼の12時47分に一つ歳を重ねました。その瞬間、何となく鏡を見てみましたが、特に何も変わらず。でも、一つ年上。不思議。
 46歳の一年はめちゃめちゃ楽しかったのでした。こんな展開があるのか、こんな展開もあるのかと、いい意味でいろいろと予想を裏切られ。こんな楽しい日々を過ごせているのも、同じ時代を共に生きる皆様の存在あってこそ。感謝。
 少しずつ春めいてきて気分もうきうき、寒がりあひるもようやっとコートの中に春物を着てお出かけ。最近ようやく落ち着いてきて、昨年来の疲れ(笑)が何だかやっととれた気が。
2019-02-25 23:42 この記事だけ表示
 取材で小石川のKバレエカンパニーを訪れたところ、「金栗四三青春の地・金栗足袋(ハリマヤ足袋)発祥の地 文京区」と書かれたフラッグが商店街にはためいていました。確かに、東京高等師範学校(現筑波大学東京キャンパス文京校舎)にも伝通院にも近いKバレエ。
 兄(中村獅童)の工面したお金とみんなのカンパで旅費も調達でき、無事ストックホルムに旅立つこととなった金栗四三(中村勘九郎)。その胸に去来する思い――なぜ自分は、言葉も通じぬ異国に行ってまで走らねばならないのか、いったいなぜ、こんなことになってしまったのか。そんな彼を、兄は叱咤激励する。壮行会で四三は、旅費の工面に尽力してくれた幼なじみのスヤ(綾瀬はるか)を思いながら、「自転車節」を絶唱する――スヤはそのとき、兄に金を都合してくれた家に嫁いで行っている。
「…洋行前って、あんな気分になるよね…」
 …隣で観ている夫の表情が暗い! 20年以上前の海外留学時の苦労あれこれ――言葉が通じない、食事が合わなくて10キロ以上痩せ、パスポートの写真とすっかり人相が変わってしまった等――を思い出したようである。…いや、貴方がケンブリッジ留学するとき、「洋行」という言葉はもはや一般的ではなかったはずですが。
「…でも、確かに、ああいう風に、お前が行かなければ後の人間が続かないと言われれば、行かざるを得ないんだ…!」
 四三の悲壮感に共鳴するところありのようである。私たち世代でそうなら、それ以前の人々の覚悟はいかばかりか。シカゴに留学していた父や、海外出張も多かった祖父を思い。考えてみれば。Kバレエ創始者熊川哲也も15歳で海外に渡って行ったのだった。札幌から、東京を経由しないでいきなりイギリスへ。
 四三と共に旅立つ三島弥彦(生田斗真)を新橋停車場まで送りに来る、兄弥太郎(小澤征悦)と母和歌子(白石加代子)。「三島家の恥」とばかり言い、弥彦のオリムピック出場に反対しているかに思えた母和歌子の手には、日の丸を縫い付けた運動着が…。泣くあひる。男泣きする弥彦。もらい泣きする四三。さらに泣くあひる。「泣く」ばかり書いていますが、白石加代子の演技がいかにもなウェットな感じではないからよけい心に沁みて泣くのである――先週、四三が三島家でテーブルマナーを学んでいる際、食べ物を思いっきり和歌子に飛ばしてしまったときの表情も絶品であった――。そして、「男だって泣くときはある!」ということをきちんと描いているのもよかった。考えてみれば、成田空港から「洋行」して行った夫も泣いていましたばい。
 そして、今回から大竹しのぶ登場〜。わくわくしていたようで、昨夜、あひるの夢に先に登場(笑)。豪傑な女性のようですが、今後、四三とどう絡んでいくのか、楽しみ。
2019-02-24 23:38 この記事だけ表示
 ドラマと共に、週刊文春連載の宮藤官九郎エッセイも欠かさず読んでます。
 今回、めちゃめちゃ裏切られた〜! いい意味で。オリムピック渡航費用を兄(中村獅童)に無心した金栗四三(中村勘九郎)。当然、「そんな金はない!」と怒られるんだと思った。違った。兄は、是非行くべきだと、一家で土下座までしてお金を工面しようとしてくれるのだった。涙がじわじわじわ。…兄に用立ててもらうのは無理そうだから、やっぱりこれを…と、羽田予選会の優勝カップを手につかんで外に出る四三。売っちゃうの売っちゃうのそれはだめ〜とはらはらしたところで、四三の目の前に、田舎からはるばる金を持ってきた兄の笑顔が! 涙腺崩壊。
 嘉納治五郎(役所広司)が、洋行の餞に勝海舟にもらったフロックコートを質入れして、そのお金で三越呉服店で洋行用の衣装を仕立てなさいと四三に手渡すシーンも、じーん――役所広司が、非常に楽しんでこの役を演じているのが伝わってきて、毎回とてもおもしろい。ちなみに、三越が「デパートメント宣言」を行ない、日本初の百貨店となったのが1904年――あひるは大学生のとき、クイズ番組「カルトQ」デパートの回で優勝し、カルトクイーンになりましたが、予選でこの問題が出ました。今は重要文化財となっている日本橋本店が落成したのが1914年なので、四三が洋服を仕立てたのはそれ以前の建物なり。
 次男坊の屈折を見せる、三島弥彦役の生田斗真の物憂い表情がよかった。父が次男だったこともあってか、次男の苦労というものが気になるあひる。
 さて、「夜明け前」「坊ちゃん」「雨ニモマケズ」など、ついニヤリとしてしまう毎回のサブタイトルにも注目しているのですが、今回は「おかしな二人」――ニール・サイモンの有名戯曲! オリムピック出場が決定した四三と弥彦のデコボココンビもおかしな二人なら、自分も随行できるかなあ…とそわそわしていた可児徳(古舘寛治)&先走ってインバネスまで誂えていた永井道明(杉本哲太)もキュートでおかしな二人なり。
 来週はいよいよ、ストックホルムに向けて出発! &大竹しのぶが登場〜。次回も『いだてん』から目が離せない!
2019-02-17 22:44 この記事だけ表示
 『ハムレット』主演、岡田将生さんインタビュー記事はこちら。「とにかくハムレットがやりたいんです!」と見せた笑顔が格別でした。

https://spice.eplus.jp/articles/221482

 『良い子はみんなご褒美がもらえる』主演、堤真一さんインタビュー記事はこちら。セリフに音楽がツッコミを入れたりするという異色作、楽しみです。

https://spice.eplus.jp/articles/224651
2019-02-17 22:35 この記事だけ表示
 初日前の舞台稽古を見学(2月15日10時、東京宝塚劇場)。『霧深きエルベのほとり』は、菊田一夫が1963年に作・演出を手がけ、その後何度も再演されてきた名作。私は以前の上演は観たことがないながらも、橋本治が明治から昭和にかけての歌謡曲の名曲を論じた『恋の花詞集』(タイトルは無論、宝塚の名作レビュー『花詩集』にちなむ)を通じて、主題歌については知っていた。橋本治に、「私は、男として宝塚に恥ずかしい」とまで書かしめた名曲を、一月末に亡くなった彼を偲びながら聞いた――紅ゆずるの歌唱及び主人公カールの造形がすばらしい。レビュー『ESTRELLAS〜星たち〜』は、何だか好きな曲ばっかり登場するぞ! &主題歌の歌謡曲感がたまりませぬ。
2019-02-17 22:33 この記事だけ表示
 先週、オリムピック予選競技会が開かれた運動場から空港へと移り変わった羽田の<地霊>について記しましたが、今回の放送で、運動場から飛行機飛ぶ空港へ、明治から昭和へと羽田を媒介にして時代が飛んでいて、おおと。
 辛亥革命勃発にあたり、生活費の面倒は俺がみる! と、清国からの留学生に宣言する嘉納治五郎(役所広司)。大きく、温かな父を感じた――のですが。そのとき背負った莫大な借金を一生返せなかった…と聞くと、いろいろな意味でスケール大きいなあと。
 そして。オリムピックに行く肝心の選手が決まらない。金栗四三(中村勘九郎)も最初は固辞――今だったら、考えられない話ですな。熱い治五郎に対し、ボケ倒す四三。そのやりとりが抱腹絶倒。しかも、やっと行くことを決意した四三を、予算のなさゆえ、自費で行った方が気楽でいいと言いくるめる治五郎。そりゃないぜ先生〜。せっかくさっきはその熱さに感動したのに(笑)。真面目な四三が実家に無心の手紙を送ってしまって、来週また大騒動の予感〜。
 マラソンに燃える四三と、噺家への道に燃える美濃部孝蔵(森山未來)、二人がすれ違う日本橋。あそこを通るといつも、…この高速道路は何とかならないものか…と。中央柱も親柱も水面に美しく映えん。
 昨日は時間的に無理でしたが、連休最後の日に観るのもいいな、と。勤め人の常として、休みの最後は「……」となる夫も、痛快に走って行く『いだてん』を観ると、明日からも頑張ろう! と思えるそうな。
2019-02-11 22:08 この記事だけ表示
 諸事情により予定を変更してお送りいたします。
 放映順。

 友野一希。曲は『リバーダンス』。
 …今夜、ミュージカル『キューティー・ブロンド』のゲネプロを観にシアタークリエに行っていた(その開始時間が押しましたばい)。劇中、『リバーダンス』のパロディのダンスを、樹里咲穂が中心となって踊る場面があった――パロディが成立するほど、有名ということである。おかしかった。涙が出るほど笑った。――そのとき、友野一希のことも、考えていた。
 …最近、スケートを楽しめているのかなと、フリーの演技を観てもそのことがとても気になる。私は、友野一希が氷上に描き出す世界が好きである。それは、彼にしか可能とはならない世界である。あせらず、待っている。スピンは美しさが増したと思う。

 田中刑事。
 4回転サルコーがきれいに決まった! ふわっと腕を動かすときの浮遊感も爽快。スケートを心から楽しんでいるから、観ているこちらも楽しい。
 考えてみたら、ウィリアム・テルも、息子の頭の上においた林檎を矢で撃ち抜いたとき、まったく怖くなかったと言ったら嘘になるんじゃないかなと…。英雄だって、人間なのだからして。でも、「自分は、できる」と思って、その通り実行した。氷上での存在感が増した結果、何だかとてもゴージャスなスケーターなんだな…と思わせる田中刑事の姿に、そんなことをふと思った。

 宇野昌磨。演技に入る前の、目の異様な鋭さ。
 ――そして彼は、自分が生涯をかけてきたスケートに、一つの明確な答えを出した。その答えを、私はとても美しい、と思った――。
 私も、観ること、書くことが、生きることです。そして、言葉とフィギュアスケートを通じて、宇野昌磨という人と出逢えたことを、人生の幸せに思います。
 月光は、地上の風景、人々を、あまねく照らす。その月光を映す人の心が、静かだったり、激しく揺れ動いたり、変わるだけである。その様はまるで、たゆたう水面にも似て――。宇野昌磨が滑るベートーヴェンの『月光』に、私が聴いたヴィジョン。
 表彰台の一番高いところで『君が代』を歌っている、その世にも真剣な表情にも、惚れ直しました! 最近男前度めきめきアップ。そして。「無理せずに無理する」と言っている人に敢えて、何度でも。
 無理禁物!

 キーガン・メッシングは、楽しいときはもっと楽しいのだけど…。ジャンプのキレ優先だったのかしらん。

 明日じゃなくて今日は頑張って起きてエキシビション!&『いだてん』〜。『いだてん』観ない日曜は何だか歯を磨かないで寝るみたいで気持ち悪いのですが、今宵のあひる(&夫)は限界なり〜。
2019-02-11 01:14 この記事だけ表示
 放映順に。

 三原舞依。
 微笑みながら舞う彼女は、光に照らし出されたようで、それはキラキラしていた…。しなやかな強さ。
 最近になって、彼女が昨年、「ヘアドネーション」をしていたのを知った――小児がん等、病気で頭髪の悩みを抱える人たちが着けるウィッグのために、自分の毛髪を寄付する行為である――彼女自身、病気との闘いを知る人である。愛を発揮できる、優しい心の持ち主。
 ――私もときどき、愛を吸われるばっかりなんじゃあ…と、愕然として疲れ果てるときがある――世界がときに、吸血鬼のように愛を吸ってやまない場所に思えることもある。けれども。愛はいつか、必ず廻り回って自分のところに戻ってくる。それが、自分が思い望むような形で帰ってくるかはわからない。でも、戻ってくる。長年生きてきたからこそ、そう思う。
 そのためにも。Enjoy your life!

 紀平梨花。
 トリプルアクセルがぴしっと決まると、気持ちいい!
 昨年から、彼女のことを考えていて、こんな歌を思い出していた。

「People, you can never change the way they feel
 Better let them do just what they will, for they will
 If you let them steal your heart from you

 人がどう感じるか、変えることは決してできない
 やりたいようにやらせておくしかない、隙あらば
 心だって盗み出しかねないけれどもね」 George Michael “Kissing A Fool”

 一昨年のクリスマス、53歳の若さで亡くなったジョージ・マイケル。この曲を収めたアルバム『Faith』を発表したのは24歳のときで、有名人として長年、どんな心の葛藤を抱えていたのだろう…と思うと、今の方がこの曲に込められた思いがわかる気がする――。
 さて。人生、生きてみなきゃわかりません。ある程度は決められていて、でも、ある時点から先はその人の生き方によってどんどん変わっていく、運命とはそんなもののように私には思います。それから、自由とは、常に闘いによって勝ち取っていくものです。大変です。私も最近、人生の大先輩――30歳年上――に訊いたばかりです。「年を重ねると、どんどん自由になれるの?」と。そしたら先輩は肩を叩いて笑って言った。「もう怖いものがないんだよ!」――無論、すべての人が言えることではない。その人が自由であろうと闘い続けているから、自由。私自身が大切にしているのは、常に自分がしていることを好きでいること。好きがすり減ってきたように感じるときは、疲れているだけだから、休む。
 私だってわからないことばかりです。一緒に答えを見つけていきましょう。

 坂本花織。
 …ま、そういうときもあらあね。でも、自分を一番信じられるのは、自分自身だから。
 人生、生きてみなきゃわかりません――重ね重ねになるけれども。私には、初めから全部わかっている筋書きを、天が人間にやらせているようには到底思えないので。

 明日は夜に観劇が入ったので(先週自分で書いたスケジュール守れず〜)、男子は11日にゆっくり観ます! わくわく。
2019-02-10 01:29 この記事だけ表示
 1・2月の日比谷では、東京宝塚劇場で雪組が『ファントム』、そして隣の日生劇場で『ラブ・ネバー・ダイ』と、ガストン・ルルーの小説『オペラ座の怪人』がベースとなったミュージカルが二つ上演されていた。昨年はケン・ヒル版が来日公演を行ない、今年秋には梅田芸術劇場他で『ファントム』の上演…と、まだまだ続く怪人ブーム。
 花の都、パリ。――光と影。明と暗。その交錯が、今回の雪組『ファントム』には鮮やかに描き出されている。農場育ちの少女クリスティーヌが、パリにやって来て、パリの歌を歌う――アメリカ人作曲家、モーリー・イェストンの手による曲は、宝塚で長年愛唱されているフランス生まれの曲と比べると、幾分ポップに感じられる。彼女はオペラ座で歌うことを夢見、劇場へと足を運ぶ。そこでは騒動が持ち上がっている。金の力で劇場の主に収まった夫妻が、長らく務めてきた支配人を解任してしまう。しかし、夫妻と、劇場に棲みついた怪人との間で諍いが起こり――。
 劇場に棲まう怪人。魔物。幻想――ファントム。それを取り上げて描く演目は当然のように、ある種“魔物祓い”の性格を帯びざるを得ない――例えば、作中、すべての演目で主役に収まり、物語を書き換えてまで自分が好きなように演じ、歌うと宣言するカルロッタ(その力の源泉は、財力である)という役どころが体現するのは、悪しき“主演”論である。
 今回、雪組生全員で果敢にこの演目に取り組んだ結果、大きな幻想が追い払われ、葬送された。それが何よりの成果だったと思う。MVPは無論、全身全霊を傾ける演技でタイトルロールを務めた――すなわち、自身で、対象となる幻想を見事演じきった――雪組トップスター望海風斗である。
 昨年一年、彼女に対していささかの物足りなさを感じていた。バレーボールの例えで言えば。雪組は組全体がきちっとしているから、レシーブ、トスまでは誰が上げてもいいつながりなのである。けれども。何だか、そうして上がった球を無難に返してくる印象が。
「そこで強打せんか〜!!!」
の、じれったさ。…じゃあ、そちらがエースアタッカー、やる? と、トップ娘役真彩希帆に目をやってみれば。…バレーボールをしていない。何かはよくわからないが、違う競技をしている。でも、…点が入るなら、それでいい〜…とばかりに、球はじゃんじゃん集まっているような。…これはありなんだろうか…と、娘役の在り方に厳しい組長梨花ますみに目を向けてみたが、OKのようである。おもしろい状況になっているなと、そう感じていた2018年。
 2019年。ファントムを演じる望海は、昨年とは打って変わって、もうびしばしの強打である。文句なしのエースアタッカー。待ってました〜! と、年始から強打を浴びるように受け、涙涙涙。7年前の上演の際、…この演目はキャリエール役者に負担が大きいな…と感じ、そのように書きもしたけれども、ここまで己のすべてを捧げる演技を見せるならば――“ファントム”が体現する、人の弱さや心の闇と向き合うならば――ファントム役者にも非常に心の負担が大きいことだろうと思う――それを言えば、カルロッタ役者にも非常に負担の大きな演目なのだけれども。
 それでいて、望海のファントムには、いい意味での軽やかさがある。オペラ『カルメン』のリハーサルにファントムが乱入し、場を混乱に陥れるシーン――その『カルメン』は、フランス人作家プロスペル・メリメの小説に、フランス人作曲家ジョルジュ・ビゼーが作曲した、スペインを舞台にした物語である――。このシーン、望海ファントムは軽快な踊りで笑いを誘う。その様は、怪人がいようがいまいが実際に劇場で起こり得るであろう、誰かの“いたずら”のようにも思われる、ちょっとしたハプニングを想起させずにはおかない。
 劇場は、光と影、明と暗が交錯する場所である。光あふれる舞台上と、闇に包まれた舞台袖、客席と。光を浴びる者と、浴びない者と。ファントムのレッスンによって脚光を浴びるようになったクリスティーヌと、依然闇に棲まうファントムと。
 ファントムが求め続けた、美しい声――母の声。クリスティーヌが聴かせるその声こそが、ファントムとキャリエール、断絶していた父子を結びつける絆となる――クリスティーヌの声に、ファントムは母を、キャリエールは妻を、聴く。結末は、悲劇かもしれない。けれども、真実が照らし出されたその結末には、救いがある。クリスティーヌ役の真彩希帆は、父子の絆となるにふさわしい、美しい声を聴かせる。望海ファントムとのデュエットに、心震え、心洗われる思い。キャリエール役の彩風咲奈も、一切のエロスを持ち込むことなくこの役を造形してみせた。ファントムを乗り越えた雪組に、明るい未来の光が差し込んでいる。
2019-02-10 01:06 この記事だけ表示
 印象に残った演技を放映順に。

 友野一希。たゆたうような、スピン時の手の動き。波のように、寄せては返す、想い。――追憶。少しあせりがあったようにも。落ち着いて〜(と言う自分も落ち着くようにします)。

 田中刑事。魂のステップ・シークエンス! 気持ちがめちゃめちゃ攻めているのが伝わってくる。ねっちり糸を引くような動きが、音楽とマッチ。リンク上でのどっしりとした存在感も自己ベスト更新。かっこいいぞ〜!

 宇野昌磨。決して万全の調子ではない中で、後半にかけてどんどん音と一つになっていく、その心意気に惚れました! きーんと後頭部を引っ張られているみたいな高揚感。
 ただし。無理禁物!

 ヴィンセント・ゾウのジャンプはすごかった。

 マライア・ベル。スピードに伸び伸びと乗って、拓かれていくような演技がよかった。

 紀平梨花。月の光の移ろいを思わせるような、滑らかな滑りが◎。

 坂本花織。すらっとした姿が、リンクにますます映えて。
 スピードがある。なのに、そのことだけをクローズアップさせて感じさせないのは、演技のすべてが、そのスピードも含め、一体として流れを創り出しているからだと思う。ジャンプもスピンも、その、流れるような様が美しくて、「ほわっ」とか「はうっ」といった、言葉にならない擬音を発していた。力の入れ方、抜き方が観ていて実に気持ちいい。

 三原舞依。
 Enjoy!
2019-02-08 23:59 この記事だけ表示