十一月新派特別公演『犬神家の一族』は明日25日まで!
 本日16時半の部観劇(新橋演舞場)。非常に見応えのある舞台! 話を何となくしか知らなかったあひる(血やミステリーやホラーが苦手故)は、途中からもうもう、ドキドキハラハラ、ムンクの『叫び』のような形相で舞台に見入っており。
 澤瀉屋より入団した喜多村緑郎(名探偵・金田一耕助役)と河合雪之丞(笑いをビシバシ巻き起こす犬神家の三女梅子役)の存在によって、あひるにとってぐっと身近なものとなった新派。遺産相続をめぐり、骨肉の争いが起きる一族。そんな物語を通じて、決して忘れてはならない、未来にも伝えていってほしい、戦後日本に生きる人々の精神性が描き出されて――。今年は新派創始130年、考えてみれば、明治以降の西洋文化受容の歴史とも当然相関関係をもって歩んできたわけで、あひるとしても非常に興味のあるところ。近代建築好きとして、神戸のモダニズム文化にも関心が広がり、最近、西秋生の『ハイカラ神戸幻視行』『ハイカラ神戸幻視行 紀行篇 夢の名残り』を楽しく読み終えたばかり。この本を通じて、横溝正史が神戸っ子であることや、日本における探偵小説の発展が神戸という街に縁が深いこと(例えば、江戸川乱歩の『人間椅子』に出てくるような椅子が現実にあるのかどうか、乱歩と横溝でトアロードの洋家具店を見に行ったとのこと)を知ったので、今回の舞台の中でも、神戸という街への言及があるのを大変興味深く聞いており。
 あひるの中では、同じ新橋演舞場で上演されたスーパー歌舞伎U『ワンピース』とセット(とりわけ、市川右團次扮する「白ひげ」が壮絶な最期を遂げるあたり)で、一つの大きな物語。ラスト、…一族にはきっと新たな物語が始まる…と、花道を去ってゆく喜多村金田一の晴れやかな笑顔が非常に印象的。明日25日11時半の部が千穐楽!
2018-11-24 23:36 この記事だけ表示