『いだてん』十三回目〜[ドラマ]
 家族で近所の川べりにお花見に出かけたところ、ふくろう軍団(今度は計十羽!)とまたもや遭遇したあひるであった。
 十三回目のサブタイトルは『復活』。ストックホルム・オリンピック、金栗四三が日射病で倒れ、完走できなかったマラソン。その際、命を落としたランナーがいた。フランシスコ・ラザロ。――その名から連想されるのは、『新約聖書』の『ヨハネによる福音書』11章、死して四日目にイエス・キリストによって復活を遂げたラザロである。
 死して人がこの世に残すもの。フランシスコ・ラザロが、金栗をはじめ、スポーツに携わる人々の心に残したもの。ストックホルム・オリンピックの日本選手団の監督を務め、その翌年、短い生涯を終えることとなる大森兵蔵が、人々の心に残したもの。――嘉納治五郎(役所広司)は、自分が身体が弱いがために、選手にかえって迷惑をかけて…と暗いことばかり口にする大森(竹野内豊)に対し、君の著したこの書物はすばらしい、遺産である、と言っていて、治五郎先生〜、大森さんまだ生きてます、と思いましたが、先生の大らかな人柄によって通る一言。
 …暗いことばかり言う人、周りも迷惑ですよね…。自戒をこめて。できるだけ書かないようにして、夫に言うだけにしているのですが。言うだけ言って、「…こんなにストレスかけて、この人、病気になったらどうしよう…」と、勝手なことを思ったりもするのですが。
 今夜、…自分だったら、期待を背負って走るも完走できなかった金栗四三にどんな言葉をかけるだろう…と思いながら観ていて、でも、次第に、…いや、最近むしろ、自分の方があちらこちらで励まされているな…と。
 一方、若き日の志ん生こと孝蔵(森山未來)は、あろうことか、初高座の日、お酒を一杯引っかけて現れる。酔っぱらって師匠・橘家圓喬(松尾スズキ)とやりあう様に、芸人としての一種の狂気をにじませた森山の演技。その噺を聞いている松尾の表情。――最近、痛感するのだけれども、この世界で、人と人とは、ときに思わぬ形の縁でつながっていて。それがどのように描かれていくのか、今後の展開も見逃せませぬ。
2019-03-31 23:48 この記事だけ表示