『いだてん』十八回目〜[ドラマ]
 心はずむ笑いたっぷりの回!
 ベルリン・オリンピック中止も何のその、いだてん転じて暴走機関車と化し、日本全国を走り回る金栗四三(中村勘九郎)。出産を控え、放っておかれた感じでせつない妻スヤ(綾瀬はるか)。四三宅に居候中の美川秀信(勝地涼)に唆されて夫の日記を読み、その気持ちを知り――夢のシーン、綾瀬はるかの、クラシックな白いレースのドレスの似合うこと! 帰路についたスヤの乗った市電を走って追いかける四三、さすが足が速い。黙って安産御守をスヤの手に握らせる四三――「好き」とか「愛してる」とか、そういう言葉の出ない時代の、愛情表現。しかし。以前は夏目漱石に憧れていた美川氏、今度は竹久夢二に憧れて絵描きになりたいと言い出し、『ロミオとジュリエット』のセリフまで口にし。しかも、ヤクザの愛人となった小梅(橋本愛)と駆け落ちしていた。おかげで孝蔵(森山未來)に大トバッチリ。孝蔵の将来をひたすら信じる、友達思いの車引きの清さん(峯田和伸)。友情に篤い男を大熱演。先週、失意のいだてんを、走れ! と励ますシーンもよかったですばい。
 一方、東京女子高等師範学校では、女子の体育教育をめぐって論争が。イギリスから持ち込んだ“メイポールダンス”を生徒たちに踊らせる二階堂トクヨ(寺島しのぶ)。それをトホホの表情で見つめる恩師永井道明(杉本哲太)。生徒たちが着用するは、ハリマヤ黒坂幸作(三宅弘城)製作の、チュニック! ――ゴールデンウイーク、『セーラー服と女学生』(内田静枝編著)という本を読む機会があり、…世の中にはいろいろかわいい制服があるんだな…と眺めていた、その中に、「二階堂トクヨの日本女子体育専門学校では体操服がチュニック」という写真を偶然見つけ、『いだてん』に出てきたりするかな…と思ったばかりだったのですが、早速出てきてびっくり。自分の興味対象がそもそも『いだてん』の世界と非常に重なるところがあるのか、シンクロ率が凄いなと――。そしてそこに、アメリカかぶれの可児徳(古舘寛治)まで乱入。女子体育教育の現場、大混乱。それにしても。チュニック着用で一人、一心に踊り続けるトクヨの姿は、何かに取り憑かれたかのようであった…。
 …俺が作ってるのって、足袋なの? 靴なの? 悩める足袋職人黒坂幸作。しかし、彼は遂に自ら引いた一線を越え、底をゴムに。日光から東京まで130キロを一人走り抜いた四三の足元から運動足袋を脱がせ、勝利宣言。鬼気迫るその職人魂。
 日曜の夜に笑った笑った。さあ、来週も頑張るぞ!
2019-05-12 23:25 この記事だけ表示