『いだてん』二十一回目〜[ドラマ]
 早いもので、今日は亡き父の七回忌でした。一緒に『いだてん』観ていたら、どんな感想が聞けたのかな…。ちなみに、母は毎週「元気出る〜!」と言っています。
 アントワープ・オリンピック16位で傷心の金栗四三(中村勘九郎)はベルリンをさまよっていた。そこで出会ったドイツのおなごたちは元気だった。戦争に負けても、夫を戦地で亡くしても、「くそったれ〜!!!」と叫んで槍投げ。つおい。四三さん、女子たちに紅一点ならぬ黒一点で妙に馴染んでいるのは、その人間的魅力ゆえか。
 東京の学校で、女子体育に取り組む。一度決意したら絶対ぶれない四三さん。…この人、また熊本に帰らないの〜?! 妻のスヤさん(綾瀬はるか)、オリンピックと同じ周期で四年に一度の大爆発タイム。そんなスヤさんを四三さん、後ろからハグして、…一緒にいてほしい…と。志ん生(ビートたけし)にも突っ込まれていたけど、今週の『いだてん』、何だかラヴラヴムード満開〜。
 アントワープ・オリンピックでの敗戦は、日本水泳界にも衝撃を与えていた。日本泳法、遅いじゃん!!! …昔見た模範演技を思い出す。優雅というか、遅いですよね…。水泳を止められている田畑政治(原勇弥)もショックで浜名湖にダイブ! その財布を失敬して、若き日の志ん生=孝蔵(森山未來)は東京に帰り着く。と、車屋の清さん(峯田和伸)と小梅(橋本愛)がちゃっかり所帯を持っていた。つきまとい続ける美川(勝地涼)に啖呵をきる小梅。はたして美川くんの反撃はあるのか?!
 東京府立第二高等女學校、通称「竹早」に勤務することになった四三。…実は。あひるは十日ほど前、十八回目の項でふれた『セーラー服と女学生』(内田静枝編著)の続編ともいうべき『ニッポン制服百年史』(森伸之監修 内田静枝編著)を読んでいた――正確には、両著とも、東京・弥生美術館の展覧会を機に発行された本である。私は小学校から高校まで、途中カナダに行っていて日本にいなかった三年間以外は同じ成蹊のセーラー服をずっと着て過ごしたのだけれども、二冊の本を読んで知ったのは、学校によってスカーフの結び方がいろいろと異なるということ。例えば、映画『セーラー服と機関銃』でヒロイン薬師丸ひろ子が着ていたセーラー服は当時彼女が通っていた都立八潮高校のものがベースなのだけれども、ここには「八潮巻き」という独特の結び方があるそうな。そして、竹早高校には「竹の子結び」というこれまた独特の結び方があると知り、いったいどんな結び方だろう…と検索していたら<「いだてん」金栗四三先生と竹早高校>というページにぶちあたって、おお、またもや偶然が〜とびっくりしていたのでした。大正中期、先行きを危ぶんだ足袋屋が学生服製造に乗り出していたことも、『ニッポン制服百年史』を読んで知り。
 さて。女子の園に赴いた四三先生、髪も伸ばし、女子体育に心たぎらせる熱血キャラに。…四三というより、修造? フィギュアスケートでも氷を溶かしかねない中継ぶり、画面の向こうからあひる家のお茶の間に直接話しかけてくるかのような熱い熱い男、あのナイスガイ松岡修造キャスターを思わせる四三のキャラ変なり。しかし。袴姿の女学生たち、四三先生に、冷たい。女子が体育なんてやって、お嫁に行けなくなったらどうしましょう! …「体育」を「勉強」に変えたバージョン、昔、よく聞いたような。でも、半世紀近く生きてきて、今思うことは。男子も女子も、体育でも勉強でも何でも、自分が好きでやりたいと思ったことを一生懸命やるのが一番! 
 テニスネットをひらりと超えて登場の永井道明先生(杉本哲太)に、香水をつけるようアドバイスされた四三。いつの間につけたテクニックなのか、女学生たちの心をくすぐり、槍を投げさせることに成功! そして、ドイツでも日本でも、おなごたちの叫びは同じだった。「くそったれ〜!!!」…思いを込めれば、飛距離も伸びる(笑)。そして、四三に影響されてか熱血キャラになったシマちゃん先生(杉咲花)には、自分と結婚しても仕事を続けてオリンピックにも出ればいいと言ってくれる増野(柄本佑)が。いい人と出会えてよかった! …でも。増野さん、もともとは今回登場せずの二階堂トクヨ先生(寺島しのぶ)のお見合い相手だったわけで。トクヨ先生の幸せを考えると、複雑。そして次回もおなごパワーが炸裂しそうな予感〜!
2019-06-02 23:59 この記事だけ表示