『いだてん』二十九回目〜[ドラマ]
 …観終わって、しみじみ来て、涙してしまった…。18時からの回と20時からの回の二回とも…って、毎週泣いてるじゃんね〜。と、本編に入る前に、先週の続き。
 前回ふれましたが、7月30日、日本青年館ホールにて、専科の轟悠主演の宝塚月組公演『チェ・ゲバラ』、始まりました。あひるはその初日を観劇〜。舞台は中南米、ということで、チェ・ゲバラのみならず、あちらこちらでヒゲ祭り。濃い。しかも。チェ・ゲバラは、若いころはヒゲが生えていなかった。もみあげは立派なれど。その後、口ヒゲの段階を経て、万人知るところのあの容貌になっていた。ヒゲに歴史あり。それにしても、轟悠は、ヒゲも、そして若い役も、いつまでも似合いますな。
 世界をよき場所にしようと理想に燃えた熱い人々のドラマを堪能し、日本青年館を出て千駄ヶ谷駅方面に歩き出せば。隣に、「ジャパン・スポーツ・オリンピック・スクエア」のビルが建っており、その真ん前に、岸清一の像が! …似てる。『いだてん』の、岩松了に。続いてクーベルタン男爵の像も発見。…え、これは、『いだてん』のクーベルタン男爵(ニコル・ルンブレラス)をそのまま像にしましたよね? と思うくらい、酷似。嘉納治五郎先生の像もありました〜。そして、全員、ヒゲ。思いもかけず、神宮ヒゲ祭り。以上、あひるの『いだてん』ヒゲ紀行でした〜。
 第二十九回『夢のカリフォルニア』。
 五りん(神木隆之介)は二つ目に昇進〜。そんな彼をじとーっと見ている二つ目居残りの兄弟子今松(荒川良々)の心境や如何。
 1932年、オリンピックが開催されるアメリカ・ロサンゼルスに旅立った日本水泳チーム。カリフォルニアの明るい日差し。世界各国から選手村に集まった人々。「これ、理想郷じゃんね!」と喜ぶまーちゃん(阿部サダヲ)、選手団を率いて華麗にダンシング! おお、ミュージカル仕立て。まーちゃんセンターの決めポーズも決まった! 先週の5・15事件のようなシリアスな芝居から、今回のようなミュージカル風まで、毎週まるで違う作品を観ているみたいで、幅の広さが、いい! 「オリンピック最高〜!」と、普段からテンションが高いまーちゃん、さらにハイテンション。「誰か止めて〜」と、鶴さん(皆川猿時)。
 しかし。当時のアメリカでは日系人排斥の動きが高まっており、プールに入れば、日本人と一緒の水に入りたくないとアメリカ選手が引き上げる始末。「貸し切りだ!」と、あくまで前向きなまーちゃん。日本語でケンカを売りに行ったり、得意の肯定⇔否定コロコロも「違う! ノー! イエス!」と日本語とブロークンな英語が混ざったり。そんなまーちゃん率いる日本水泳陣を、昨年の日米対抗戦の雪辱を期すアメリカチームのキッパス以下は分析、研究していたのだった。
 アントワープのときは日本泳法でバカにされたのに、研究されるまでになるとはすごいじゃないか! と、日本の嘉納治五郎先生(役所広司)も大得意。1940年オリンピック開催地として立候補するために、ロサンゼルスに渡ることに。ここで、あひるの疑問が解ける瞬間が。あんなにオリンピックに行きたがっていた可児さんこと可児徳(古舘寛治)は、はたして一回くらいオリンピックに行ったのかどうか。ここで、「一度も行っていない」発言が本人の口から。いや、ずっと気になっていたのでした。
 選手村で、盆踊りめいた踊りを踊ってみせたり、インドの人々とボリウッド風なダンシングを繰り広げたり、まーちゃん、どこに行ってもマイペースで楽しそうなり。しかし、選手起用をめぐって、水泳チーム内ではさざ波が。オリンピック出場経験のあるベテランの高石勝男(斎藤工)と鶴田義行(大東駿介)は、若い選手たちの台頭に心穏やかではない。ノンプレイングキャプテンって何だよ! と荒れる高石。
 「ディスイズ何の天ぷら?」、まーちゃんの珍妙英語、おもしろすぎ。食べてみたらおいしくて、「キューカンバーの天ぷら、アゲイン」。いや、まーちゃんみたいな人は、たとえ言葉ができなくても、どこに行ってもやっていけますな。「やってみないとわからんからおもしろい!」と、日本チームの勝利を高らかに宣言。そんなまーちゃんが貼り出した目標「一種目モ失フナ」の紙をたびたび破り捨てていたのは、…なんと、鶴さんだった。「メダル一枚くらいくれてやったっていいじゃないか!」と、まーちゃんに物申す鶴さん。…いや、あひるも、なんでまーちゃんそんなにメダル至上主義者になっちゃったの〜と憂えていた。鶴さん、代弁ありがとう。
そんな鶴さんに、まーちゃんは本心を明かす。満州事変、5・15事件、今の日本は暗いニュースばかりだ。スポーツでニッポンを明るくしたい、と――。そんなまーちゃんの真摯な想いを、高石も聞いており。
 運命の選手選考会。
 必死に泳ぐ高石を、みんなが口々に応援。最初は日本チームにそっけない態度をとるも、彼の夜の秘密の練習を見逃すまでになった黒人のプールの守衛さんまでもが応援だ〜。高石の力泳に心打たれ、しまいにはまーちゃんまで応援。泣くまいとする涙顔で、「ありがとう、お疲れ」と口にするまーちゃん。これぞ、鬼の目にも涙〜。
 ――選ばれなかった。そして、ノンプレイングキャプテンとしての自分の役割を生き始める高石。…“世代交代”と言葉で言うのは簡単だけれども。選手それぞれに人生があり、積み重ねてきた日々があり…。一人一人に注がれる、優しく温かな眼差し。
 そのころ、治五郎先生は英語でスピーチ、東京は正式にオリンピック開催地に立候補。そして、遂に、ロサンゼルス・オリンピック開幕だ〜!
2019-08-04 23:59 この記事だけ表示