「NHK杯2019」女子フリースケーティングの演技[フィギュアスケート]
 実に見応えあり!

 カイラニ・クレイン。
 グリーンのキラキラがあしらわれた衣装がとても素敵! きびきびした演技で、スピンが綺麗でした。

 マエ=ベレニス・メイテ。
 前夜のショートプログラムは、ジャズエイジのパリを席巻したダンサー、ジョセフィン・ベーカーの躍動感あふれる踊りを思い出させるような演技。フリーでは一転、しっとりとした曲に乗り、ドラマティックで想いの詰まった、かつパワフルな演技を披露。涙! とても優しい想いに包み込まれるような時間。

 メーガン・ウェッセンベルク。
 腕が大きく使えていたから、演技が大きく見えた。…観ている人がいるから楽しい! 頑張れる! とチャレンジしていく姿に、観ているこちらも楽しくなってきて、涙! スピン、美しかった!

 ソフィア・サモドゥロワ。気迫のこもったすばらしい演技!
 ――そこは、サーカス。…一本の細いロープの上に立つ一人の女性パフォーマー。観客はドキドキハラハラ、息を呑んで見守る。けれども、彼女は平然として、アクロバティックな技を次から次へと決めていく――挑戦を続けていく。決して、ひるまない。決して、やめない! この上ないスリルに次第に魅せられ、病みつきになり、もっと! もっと! と熱狂する観客――。
 フィギュアスケートを観ていて、…ジャンプ、大丈夫かな、跳べるかな…と、ドキドキハラハラすることはある。けれども、純粋に表現としてのスリルをこんなにも味わってゾクゾクしたのは、このソフィア・サモドゥロワの演技が初めて。貴女の演技がもっと観たい!

 横井ゆは菜。曲は『オペラ座の怪人』。
 「ロシア杯」からわずか一週間、…楚々としたクリスティーヌに大変身! 怪人の妖しい美の世界に魅了されていくヒロインを堂々演じ切った←それが、アンドリュー・ロイド=ウェバー版の芯なり。
 演技とは、それだけで成立するものではない。観客に観られた段階で成立する。だから、観られることが快感! な人はぐんぐん伸びる。本番の舞台、観客の眼差しによって、何かがぐわっと引き出されてくる。“滑る女優”の名を欲しいままにすべく、今後も邁進していっちゃって〜!

 スター・アンドリュース。
 曲はリヒャルト・シュトラウスのオペラ『サロメ』より「七つのヴェールの踊り」。…改めて、滑るには本当に難しい音楽だなと…。

 山下真瑚。
 高くて幅のあるジャンプと、氷上に音を具現化していく彼女ならではのスケートが見事復活! 観ていてすごく気持ちよかった。おっとりしているようで、実は男前な性格も魅力的。

 アリーナ・ザギトワ!
 覚醒! 今大会、もっとも勇敢に闘った人!!! …しゃくり上げて泣きそうでした…。
 …日本の道場。道着をつけて、その人は正座している。真に折り目正しいその振る舞い。そして、動き出せば実にあざやか。ジャンプの際、組んだ両手をさっと降ろす様が、剣道で竹刀をしなやかに鋭く振り下ろすかのような爽快感! 美の道を極めんとする人の、真摯な想い…。
 貴女の心意気に惚れました! これからも、心からの応援を惜しみなく送り続けます!

 イム・ウンス。
 伸びやかなスケーティング。ラストのスピンに、鈴の音色のような魅力。

 紀平梨花。
 …前々から、貴女は巫女の系譜だと思っていました。そういう人は、心の声に従うのが一番! 巫女力を高めるためには、聖書の神の言葉や仏陀の言葉などにふれるのもお勧めです。それにしても、貴女がこれから切り拓いていくであろう世界が楽しみすぎて身震いした――。槍を手に天空を翔けていく、ワルキューレの如き姿。

 カレン・チェン。
 祈りのような思いに心が浄化される瞬間あり。
2019-11-26 23:24 この記事だけ表示