「志の輔らくご PARCO劇場こけら落とし」で新生PARCO劇場初観劇!
 1月27日15時の部、PARCO劇場。この日が劇場オープン四日目。
 2016年にクローズした旧劇場と同様の赤い緞帳、赤い客席。…あたりが暗くなり、緞帳が上がって、立川志の輔が舞台に登場し、語り始める。と、…驚くほどあっという間に旧劇場での観劇体験の記憶が甦ってきた。それはまるで、自分の存在が丸ごと、旧劇場へと空間も時間もスリップしていったかのような感覚だった。劇場という空間における記憶の作用について、考えずにはいられなかった。これから、この空間で、新たに積み上げられていくであろう記憶について思った。人と人とが出逢い、織り成してゆく記憶の空間――。立川志の輔自身、開場初日以来、舞台や客席やロビーの空気が日に日に変わっていっている…と語っていたのが印象的。こけら落としの語源や東京オリンピックなどが取り上げられたマクラから、本題へ。日本語の書き手として、そのスムーズな入りや流れについて、非常に興味深く思ったことだった。
 とある活気のない商店街の人々が、フランスからやってきた母娘をもてなそうとする「メルシーひな祭り」。異文化間でのコミュニケーションの掛け違いがありながらも、それでも懸命に相手を喜ばせようとする人々の滑稽さに、涙――何も、異文化間に限らない。同じ言語を解する同士でも当然あり得る掛け違いを超えて、それでも、誰かに何かを伝えようとする人間の必死さは、ときに滑稽に映るのかもしれず。
2020-01-27 23:59 この記事だけ表示