取り急ぎ『藪原検校』!
 13時の部観劇(PARCO劇場)。ちょっと反則! なくらい、実にかっこよく意表を突いてくるラスト!
 タイトルロールに扮して、役者としての引き出しの実に豊富なところを見せる四代目市川猿之助。歌舞伎の表現方法を、歌舞伎以外の作品の文脈に置くことで、双方の分野において見えてくるものが味わい深い。日本の演劇について考えているとどこかの時点で歌舞伎にぶち当たるときがあって、私にとってはそれが四代目との出逢いによって準備されていた…と、己が運命と再び一つになり、その閃光に鋭く貫かれるような思いがした。
2021-02-15 23:28 この記事だけ表示