『虹のかけら〜もうひとりのジュディ』
 ジュディ・ガーランドの人生を、彼女の影的な存在ジュディ・シルバーマンなる人物の目からつづる『虹のかけら〜もうひとりのジュディ』。三谷幸喜(構成・演出)と戸田恵子がタッグを組み、戸田がバンド・メンバー3人を従えて登場、1時間20分、語り、歌い、踊る。2018年、2019年と上演され、今回は全国公演の他、ニューヨーク・カーネギーホールのワイル・リサイタル・ホールでの上演も予定されている(6月25日&27日)。そのプレビュー公演を観劇(4日14時の部観劇、博品館劇場)。ドロドロも含めた女の心のうちのあれやこれやを、さらっとさばっと上品に見せることのできる戸田の魅力を堪能。通訳が嘘に通訳しまくる『オデッサ』(1月)に続き、華やかな世界の光と影を描く本作を観て、……あの件のフィクション化、三谷幸喜に脚本を頼むべきでは……と。その三谷幸喜は開演アナウンスから楽しく笑わせに来て、終演アナウンスでも客席を笑いの渦に巻き込み(ニューヨーク公演ではアナウンスがどうなるのか、気になる)。日本の観客の笑いと拍手と手拍子を道連れに、戸田恵子、ニューヨーク公演、ガンバ! 日本女性のパワーを見せちゃってきて!