まなざしもきりり、幼い子供ながらも政治情勢を冷徹に見極めている松平竹千代(後の徳川家康)役の岩田琉聖の演技が◎。
2020-03-22 23:29 この記事だけ表示
 …明日はお別れ、明智十兵衛光秀(長谷川博己)の前で踊る際、目線に彼への想いをにじませる駒(門脇麦)。駒に帰蝶(川口春奈)への想いを聞かれ、認めながら目線を落とす十兵衛。二人の目の芝居が心に残った回でした。
2020-03-08 23:26 この記事だけ表示
 殿・斎藤利政(道三・本木雅弘)に言いたいことを言って帰ってしまう明智十兵衛光秀(長谷川博己)、いいねえ(笑)。そんな十兵衛に、自分が治める国に豊かな恵みをもたらす海が欲しいとの思いを吐露して、本木雅弘の利政、ギアがぐっと噛み合ってきた印象。そして、殿をはじめみんなに無理難題を押し付けられた後、またもや身分を隠して尾張に潜入する羽目になった十兵衛の商人の“演技”が楽しい。それにしても。思う人と結ばれない人。思わぬ人と結ばれなくてはならない人。戦国時代に生きる女たちのせつなさが伝わってくる回でした。
2020-03-01 22:51 この記事だけ表示
 前回の第五話、二度のすれ違いがせつなかった明智十兵衛光秀(長谷川博己)と駒(門脇麦)ですが、今回、光秀立ち回りの際の負傷が理由とはいえ、無事会えてほっ。二人で京から美濃へと向かう旅路、寺で夜を明かすことになり、一枚しかない藁を負傷中の光秀に渡す駒。それでは駒が寒いだろうと、一緒に藁の中に入れと告げる光秀――決してラブシーンではない、けれども、ドキドキする場面。駒が口ずさんでいる、幼いころに旅芸人の一座で覚えたという歌が気になる光秀。駒役の門脇麦は現在東京芸術劇場プレイハウスで上演中の『ねじまき鳥クロニクル』でもキュートな歌声を披露しており、今後ミュージカルでの活躍も期待したいところ。
 光秀と細川藤孝(眞島秀和)が、争いのない世界への希求で一致する場面がよかった。相手の芝居を、言葉を、しっかり受け止め、返す、長谷川博己の役者としての包容力。
2020-02-23 23:16 この記事だけ表示
 生活感と清潔感の共存、それが、明智十兵衛光秀を演じる長谷川博己の役者としての魅力である。光秀が薬売りに扮装して尾張に潜入するという今回の筋立てにも、その魅力が非常に生きている。田園風景をバックにしたその姿に、はっとする美しさがあった。一緒に尾張に潜入した菊丸役の岡村隆史の、百姓としての生活の苦しさを吐露するセリフにしみじみ心を打たれた。菊丸、そして医者望月東庵(堺正章)の人となりも少しずつ見えてきて、ドキドキハラハラ、今後の展開がますます楽しみになった回。
2020-02-11 15:51 この記事だけ表示
 明智十兵衛光秀を演じる長谷川博己と、戦争孤児である駒を演じる門脇麦、二人の芝居のシーンは観ていて心落ち着くものがある。門脇麦――NODA・MAP『贋作 桜の森の満開の下』(2018)で早寝姫を演じた際に一瞬見せた、ニカッともニマッともニヤッとも受け取れるような笑顔で、忘れ難い印象を心に残した人。
2020-02-02 22:33 この記事だけ表示
 …相手の首を取る際に、逡巡する。果たしてこれは、武士の本懐なのか…。そんな明智十兵衛光秀の人物像が、役者長谷川博己に合う! と、ぞくっ。これから描かれるであろう「戦い」と、そんな中での明智十兵衛光秀自身の「闘い」と。
2020-01-26 21:31 この記事だけ表示
 人は何故、戦うのか。争いは何故、起きるのか――。初回で明示されたテーマが一年かけていかに描かれていくのか、注目していく所存。非常にわかりやすい物語展開で、テンポもゆったりめ。主人公明智十兵衛光秀を演じる長谷川博己の滑舌も実に明晰。――長谷川博己。これまで観てきた舞台の中では、『皆に伝えよ! ソイレント・グリーンは人肉だと』(ルネ・ポレシュ作・演出)、『カリギュラ』『海辺のカフカ』(蜷川幸雄演出)といった出演作が印象に残っており。今年のあひるの初夢にも出演〜(昨年大晦日の「紅白歌合戦」に出演した姿が脳裏に残っていたと思われ)。今回放送のハイライトは、松永久秀役の吉田鋼太郎がいかにも吉田鋼太郎感満載の熱量で芝居してきたところを、長谷川光秀も負けじと熱量をもって返していったところ。そして、長谷川光秀が、亡き父の言葉について語るシーン――近代建築好きなので、昨年亡くなった建築史家長谷川堯の著作は私の書棚に何冊も並んでおり。
 今年の初め、フィギュアスケート関連書籍を探しに書店に行ったところ、高齢の男性が、「『麒麟がくる』の本が欲しい」と来店している姿を目にする機会があり、公演の原作本や関連書籍を読んで公演に備える宝塚ファンのような真面目さを感じると共に、大河ドラマを楽しみにしている多くの人々の存在を思い。
 主要キャストの中のお一人に、最近、出演舞台について取材させていただいています――昨年一年『いだてん』を観ていて、テレビで観ている人を舞台でも観られるということは、やっぱり楽しいことだなと思い。次項ではそのご紹介を。
2020-01-19 23:40 この記事だけ表示
 ――阿部サダヲは最後まで役者としての矜持を貫き通した――中村勘九郎の老いの演技も愛らしかった――そして、役所広司演じる嘉納治五郎は実にチャーミングだった――。三人をはじめ、己の営為に対する誇りを決して忘れることのなかった人々との再会を期して。
2019-12-15 22:00 この記事だけ表示
 先週の『いだてん紀行』で、“鬼の大松”こと、全日本女子バレーボールチームを1964年の東京オリンピックで金メダルに導いた大松博文監督が紹介されていた。選手に向かってボールを投げる――そのごく短い映像は、彼が何故“鬼”と呼ばれたかを雄弁に物語っていた。彼は、自分の魂をボールに込め、凄まじい気迫で投げていた。受ける選手も痛いだろう。しかし、投げている彼自身も、痛い。
 その映像の記憶をもって、本日のオンエアを観る。
  ――“ウマ”こと河西昌枝役の安藤サクラの、必死の受けの芝居が素晴らしい! …と、改めて、重ねて痛感。これぞ華麗な回転レシーブ。
 映画監督市川崑役で登場した三谷幸喜の、記録映画監督を引き受けるにあたっての心情吐露のセリフにも痺れた。大河ドラマ作家としての男の心意気!
2019-12-08 21:00 この記事だけ表示