今宵ラストの松永久秀(吉田鋼太郎)との対話シーンで、明智十兵衛光秀に扮する長谷川博己のじっくりとした受けの芝居が光った。冷静沈着なその振る舞いが、知的な判断力に秀でた光秀の人となりを堂々感じさせた。
2020-05-24 23:20 この記事だけ表示
 駒(門脇麦)と明智家との縁が解き明かされる場面、無力さを吐露した息子・明智十兵衛光秀(長谷川博己)を受け止める場面、光秀の母・牧役の石川さゆりの活躍回。最近、神山彰・編著『商業演劇の光芒』の「歌手芝居の命運――最後の『国民演劇』」の章を読んでいて、改めて、芝居とショーの二本立てから成る「座長公演」の芯を務めることによってスター歌手の内に培われている演技の力に考えを巡らせていたところ。「誇り高く」と自らに言い聞かせる長谷川光秀の言葉も心に沁みて。彼の活躍がもっと見たい。
2020-05-17 22:52 この記事だけ表示
 まなざしもきりり、幼い子供ながらも政治情勢を冷徹に見極めている松平竹千代(後の徳川家康)役の岩田琉聖の演技が◎。
2020-03-22 23:29 この記事だけ表示
 …明日はお別れ、明智十兵衛光秀(長谷川博己)の前で踊る際、目線に彼への想いをにじませる駒(門脇麦)。駒に帰蝶(川口春奈)への想いを聞かれ、認めながら目線を落とす十兵衛。二人の目の芝居が心に残った回でした。
2020-03-08 23:26 この記事だけ表示
 殿・斎藤利政(道三・本木雅弘)に言いたいことを言って帰ってしまう明智十兵衛光秀(長谷川博己)、いいねえ(笑)。そんな十兵衛に、自分が治める国に豊かな恵みをもたらす海が欲しいとの思いを吐露して、本木雅弘の利政、ギアがぐっと噛み合ってきた印象。そして、殿をはじめみんなに無理難題を押し付けられた後、またもや身分を隠して尾張に潜入する羽目になった十兵衛の商人の“演技”が楽しい。それにしても。思う人と結ばれない人。思わぬ人と結ばれなくてはならない人。戦国時代に生きる女たちのせつなさが伝わってくる回でした。
2020-03-01 22:51 この記事だけ表示
 前回の第五話、二度のすれ違いがせつなかった明智十兵衛光秀(長谷川博己)と駒(門脇麦)ですが、今回、光秀立ち回りの際の負傷が理由とはいえ、無事会えてほっ。二人で京から美濃へと向かう旅路、寺で夜を明かすことになり、一枚しかない藁を負傷中の光秀に渡す駒。それでは駒が寒いだろうと、一緒に藁の中に入れと告げる光秀――決してラブシーンではない、けれども、ドキドキする場面。駒が口ずさんでいる、幼いころに旅芸人の一座で覚えたという歌が気になる光秀。駒役の門脇麦は現在東京芸術劇場プレイハウスで上演中の『ねじまき鳥クロニクル』でもキュートな歌声を披露しており、今後ミュージカルでの活躍も期待したいところ。
 光秀と細川藤孝(眞島秀和)が、争いのない世界への希求で一致する場面がよかった。相手の芝居を、言葉を、しっかり受け止め、返す、長谷川博己の役者としての包容力。
2020-02-23 23:16 この記事だけ表示
 生活感と清潔感の共存、それが、明智十兵衛光秀を演じる長谷川博己の役者としての魅力である。光秀が薬売りに扮装して尾張に潜入するという今回の筋立てにも、その魅力が非常に生きている。田園風景をバックにしたその姿に、はっとする美しさがあった。一緒に尾張に潜入した菊丸役の岡村隆史の、百姓としての生活の苦しさを吐露するセリフにしみじみ心を打たれた。菊丸、そして医者望月東庵(堺正章)の人となりも少しずつ見えてきて、ドキドキハラハラ、今後の展開がますます楽しみになった回。
2020-02-11 15:51 この記事だけ表示
 明智十兵衛光秀を演じる長谷川博己と、戦争孤児である駒を演じる門脇麦、二人の芝居のシーンは観ていて心落ち着くものがある。門脇麦――NODA・MAP『贋作 桜の森の満開の下』(2018)で早寝姫を演じた際に一瞬見せた、ニカッともニマッともニヤッとも受け取れるような笑顔で、忘れ難い印象を心に残した人。
2020-02-02 22:33 この記事だけ表示
 …相手の首を取る際に、逡巡する。果たしてこれは、武士の本懐なのか…。そんな明智十兵衛光秀の人物像が、役者長谷川博己に合う! と、ぞくっ。これから描かれるであろう「戦い」と、そんな中での明智十兵衛光秀自身の「闘い」と。
2020-01-26 21:31 この記事だけ表示
 人は何故、戦うのか。争いは何故、起きるのか――。初回で明示されたテーマが一年かけていかに描かれていくのか、注目していく所存。非常にわかりやすい物語展開で、テンポもゆったりめ。主人公明智十兵衛光秀を演じる長谷川博己の滑舌も実に明晰。――長谷川博己。これまで観てきた舞台の中では、『皆に伝えよ! ソイレント・グリーンは人肉だと』(ルネ・ポレシュ作・演出)、『カリギュラ』『海辺のカフカ』(蜷川幸雄演出)といった出演作が印象に残っており。今年のあひるの初夢にも出演〜(昨年大晦日の「紅白歌合戦」に出演した姿が脳裏に残っていたと思われ)。今回放送のハイライトは、松永久秀役の吉田鋼太郎がいかにも吉田鋼太郎感満載の熱量で芝居してきたところを、長谷川光秀も負けじと熱量をもって返していったところ。そして、長谷川光秀が、亡き父の言葉について語るシーン――近代建築好きなので、昨年亡くなった建築史家長谷川堯の著作は私の書棚に何冊も並んでおり。
 今年の初め、フィギュアスケート関連書籍を探しに書店に行ったところ、高齢の男性が、「『麒麟がくる』の本が欲しい」と来店している姿を目にする機会があり、公演の原作本や関連書籍を読んで公演に備える宝塚ファンのような真面目さを感じると共に、大河ドラマを楽しみにしている多くの人々の存在を思い。
 主要キャストの中のお一人に、最近、出演舞台について取材させていただいています――昨年一年『いだてん』を観ていて、テレビで観ている人を舞台でも観られるということは、やっぱり楽しいことだなと思い。次項ではそのご紹介を。
2020-01-19 23:40 この記事だけ表示